ドメイン移転について
お客様が既に他社で独自ドメインのホームページを開設している場合、それを弊社に乗り換える場合にはドメイン名のネームサーバ(DNSサーバ)情報を変更する手続きが必要です。
ドメイン名のネームサーバ情報とは、名前(ドメイン名)から住所(サーバーのIPアドレス)を教えてくれるDNSサーバがどこにあるかを示すものです。このDNSの仕組みによりレンタルサーバ会社を変更しても新しいサーバーにアクセスを切り替えることができます。
- ネームサーバ情報をお客様自身で変更できる方
- サービス申込み後にお客様に送られる「開設のご案内」にネームサーバ情報が記載されておりますので、ドメインを管理している業者にて変更してください。
- ネームサーバ情報ををお客様自身で変更できない方
- 現在ドメインを管理していただいている業者にドメインのネームサーバ情報の変更方法についてお問い合わせください。
- レジストラトランスファ(登録事業者変更)を希望される方
- ドメイン名の維持費はあちらの会社、ホスティング費用は弊社にと支払先が分かれるのが面倒な場合は、ドメインの管理自体を弊社に移すことができます。今後のドメイン名の維持費も弊社からご請求することができます。
- レジストラトランスファは、.com、.net、.org、.info、.biz、.cc、.jp(汎用JPドメイン)のドメイン種別に対応しています。
- 汎用JPドメインでは、レジストラトランスファのことを指定事業者変更と呼びます。
また、弊社にレジストラトランスファしていただくと、カスタマーポータルからドメイン名の登録者情報(Whoisに表示)やネームサーバ情報を簡単に変更することができます。
- レジストラトランスファのお申込み方法
- お申込みページの「ドメイン名の形態」欄で、「
」を選択してください。
弊社にてドメイン名の種類や登録状態に応じて必要な手続きを行います。
- レジストラトランスファに要する時間
ドメイン名の種別にもよりますが、お申し込みからレジストラトランスファ完了まで、2~10日程度かかります(お客様や移管元業者の対応等に依存します)。
また、ドメインのネームサーバ情報の変更が完了して実際にドメインが新しいサーバーを指すようになるのには、さらにタイムラグがあります。この期間をプロパゲーション期間(伝播遅延期間)といい、一般的に1~7日程度かかります。
この遅延時間は、新しいDNS情報を各プロバイダが反映させる夕イミングが違う事によるものです。
プロパゲーション期間中は、アクセスする人が利用するプロバイダの違いによって、ある人は新しいサーバのコンテンツを見ていても、別の人は古いサーバのコンテンツを見ているという状況が発生します。つまり、アクセスが新旧サーバに分散されてます。
- 旧サーバーの解約
- 上記のように、プロパゲーション期間中はアクセスが分散しますので、旧サーバ会社との契約は、このプロパゲーション期間を考慮して余裕をもって解約してください。でないと、ホームページが見れない人やメールを送っても届かずに戻ってしまう人が出て来ます。
例えば、8/10に弊社サーバをお申込みした場合は、旧サーバは8月末頃に解約日を設定しましょう。
- メールの取り漏れが起きないように引越しをするには
- 上記のとおり、
プロパゲーション期間中は新旧両方のサーバーにアクセスが分散されるため、メールが新しいサーバに届くこともあれば、旧サーバに届くこともあるため取り漏れが発生する場合があります。
サーバを引っ越すと、メールソフトも設定変更しないといけませんが、現在の設定を変更するのではなく、旧サーバのアカウント設定を残したまま、新しいアカウント設定を追加するようにしましょう。つまり、メールソフトに新旧両方のサーバ用のアカウント設定をしておきます。これで、取り漏れを防ぐことができます。
ここでひとつ注意があります、旧サーバ用のアカウント設定を残すといいましたが、1箇所だけ設定を変更しないといけないところがあります。それは、メールサーバの指定です。メールサーバは、一般的に 「mail.お客様ドメイン」のように設定されていると思いますが、引越しとともにそのメールサーバが指すメールサーバも新しいサーバ側に切り替わってしまいます。これでは旧サーバに届いたメールを受信することができません。
そこで、旧サーバ用のアカウント設定のメールサーバは、IPアドレスでの指定に変更しておきます。IPアドレス指定にすると引越しても影響がなく旧サーバに届いたメールを受信することができます。なお、旧サーバのIPアドレスは旧レンタルサーバ会社に聞いて教えてもらいましょう。
- 旧サーバの掲示板等の書き込みを停止する
- 上記のとおり、
プロパゲーション期間中は新旧両方のサーバーにアクセスが分散されるため、旧サーバの掲示板等にアクセスされて書き込みが発生すれば、当然新しいサーバにその書き込みは反映されません。
そのようなデータの不整合を防ぐ為、旧サーバの掲示板は参照専用にするなどして書き込みはできないようにしておくとよいでしょう。
プロパゲーションが起きる理由
DNSサーバーは、インターネットでサーバーにアクセスするために頻繁にアクセスされます。
そのためDNSサーバーはキャッシュという機構を持っています。キャッシュとは、情報を一時保存して検索を高速・効率化する仕組みです。
もし、キャッシュの仕組みが無いと、例えばホームページに1ページにアクセスするだけでも貼りついている画像ひとつひとつを表示する為にDNSサーバーに問い合わせの為のアクセスが発生します。これでは非常に効率が悪く、インターネット回線をそれだけのために圧迫してしまいます。
DNSサーバーのキャッシュはダイヤルアップ、ADSLなどのアクセスプロバイダやADSLルータ内部にも記憶されます。
このように、キャッシュとは「情報を一時保存する」ものですが、その保存期間が1~7日(あるいはもっと)ほどあります。
この保存期間が切れると新しい DNS情報に更新されるわけです。
逆に言うとこの保存期間中にドメインのDNSを変更しても保存期間が切れるまでは古い情報が残ってしまいます。このキャッシュの仕組みがドメイン引越しでは問題となります。
キャッシュの保存期間は引越し以前のレンタルサーバーのDNSサーバーの設定次第です。
各社で異なりますので、詳細を知りたい場合は、引越し以前のレンタルサーバー会社にお問合せください。
また、この保存期間が切れるタイミングは各キャッシュを保存している機器(プロバイダ内の設備やブロードバンドルータ)で異なります。なぜなら、最初にキャッシュが作られるタイミングがそれぞれ異なるため保存期間が切れるタイミングも異なるためです。
そのため、プロパゲーション期間中は新旧両方のサーバーにアクセスが分散されてしまうのです。
例えば、お客様のページにアクセスするAさんは既に新しいサーバーにアクセスが切り替わっているが、Bさんはまだ古いキャッシュを参照しているので旧サーバーをアクセスしている状況が発生します。特に掲示板など書き込みされるページがある場合は、旧サーバーで書き込みされてしまったものは当然新しいサーバーでは表示できませんので書き込んだはずが見つからないといった状況が発生します。
メールも同様に新しいサーバーに届くものもあれば旧サーバーに届くものも出てきます。
このようにドメインの引越しはスイッチを切り替えるようにはいきません。今現在の技術・仕組みでは困難です。
DNSサーバーのキャッシュ等についてさらに詳しい情報は、市販の書籍やインターネット上の情報等をご参照ください。